座談会

機械事業

チームワークと
チャレンジ精神が
ロングラン製品を支えている

INTRODUCTION

70年以上ものロングラン製品となっている巴工業の遠心分離機。今も変わらぬ支持を集め続ける理由は、営業と技術職が一体となり、製品のクオリティをキープしようとたゆまぬ努力を続けているからに他ならない。関係者がそれぞれの立場で仕事に対する思いを語り合った。

  • N取 産業機械営業部 営業課 課長
    工学部 応用物理学科 卒
  • S田 技術開発部 部長
    工学部 金属工学科 卒
  • O澤 技術開発部 技術開発課
    環境情報学部 環境情報学科 卒

SESSION THEME 01 お客様と時代のニーズとに
合致した製品を提供

N 取:
巴工業が遠心分離機の販売を開始して75年が過ぎました。高度成長期の石油化学にはじまり、下水処理場などインフラ整備、半導体分野やリサイクル、そして現在はエンジニアリングプラスチックと、時代とともに遠心分離機のニーズは変化してきたけれど、常になくてはならない存在として、日本の産業の発展に寄与してきましたね。
S 田:
そうだね。最近は、遠心分離機としてのハイスペックな機能性に加え、省エネや長寿命化といった性能も求められるようになっているね。私たちの開発手法には二通りあって、ひとつはお客様のニーズを活かしていく方法と、もうひとつが我々自身がアンテナを張って、時代を先取りした開発テーマを設定し進めていくパターン。その二つがバランスよくかみ合ってはじめて、時代のニーズに合致した製品を提供し続けることができるのだと思う。
O 澤:
そういったコンセプトが、私たち担当者に降りてきたところから実際の開発がスタートするのですが、その段階に入ってもやはりお客様から得ることができる生きた情報は重要ですね。営業担当者がお客様との間を取り持ってくれるからこそ、私たちも安心して開発業務に集中できます。
S 田:
昔は“営業は営業、技術は技術”といった仕切りのようなものが存在していたけれど、これからは一部オーバーラップした形で業務を進めていくべきだと思うんだよね。営業には製品の企画段階から参加してもらったり、逆に私たちも営業と同行してお客様から色々な話を聞いて種を拾い、それを育てていくことで、よりお客様に求められる製品を生み出すことができる。
N 取:
S田さんの言う通りですね。元々、私たち営業は開発部門という力強い存在が後ろに控えていると思っているからこそ、お客様にソリューションを提案できる。連携を深めることで、さらに巴工業の技術力をアピールすることができますね。

SESSION THEME 02 確かな技術力をベースに新たなチャレンジを

N 取:
O澤さんはこの会社に転職してきたときに、どのような感想を持ったのかな。
O 澤:
入社直後、既存の遠心分離機を改良する業務を担当したのですが、とてつもない温度や圧力がかかる条件下で動いている現物を初めて目にしたときに、その確かな技術力を実感しました。他社は真似できないぞ、と。
N 取:
当社の遠心分離機は本当に良い機械だと思うよ。世の中が移り変わっても、こうして70年以上、あらゆる市場にマッチしながら生産を続けてきたのだからね。ただ、そういった境遇の上にあぐらをかいていてはいけないと思うんだ。競合もいるし、国内需要は企業の設備投資意欲に左右される。培ってきた技術力を活かした新しい製品を生み出したり、あるいは海外ビジネスの比率を高めていったり、新たなチャレンジは必要だね。文化の違う国への拡販には現地のやり方に合ったローカライズも必要。開発部門の力を借りる必要がある。
O 澤:
海外に目を向けるというお話しには大いに共感します。私たち世代のエンジニアも積極的に取り組んでいくべきですね。私自身、今は、意欲的に語学習得に取り組んでいて、後輩社員にもその姿勢を見せながら、モチベーションを繋いでいこうと考えています。販売はもちろんですが、材料の海外調達も視野に入れながら、コストを抑えつつ良い製品を生み出していこうという機運もあります。
S 田:
私たちの強みは、遠心分離機を軸にしながら、様々な用途に合わせたカスタマイズを行うことで培った技術的なノウハウが膨大に蓄積されている点。N取さんの言う通り、それらの技術を活かした新しい事業の柱を作っていきたい。それは、たとえ私の代では難しくても、O澤さんたちのような、私の次の代で実現できるよう土台作りはしておきたいですね。

SESSION THEME 03 挑戦できるチャンスに満ちている風土

S 田:
最後に、巴工業のどのような部分に魅力を感じているか、そして学生さんに伝えたいことを述べておこう。O澤さんは?
O 澤:
若い社員にたくさんのチャンスをくれる会社だと思っています。例えば、海外需要に対応できる機械の開発について、基礎的研究や実験も含めて“やってみろ”と任せていただきました。そうなると、与えられた仕事に前向きになると同時に、これは“自分でなければできない仕事”であると、誇りや責任をもって取り組むことができます。先輩や上司を含め、やる気に満ち、知識や経験の豊富な方が多いため、自分を高めることができる環境にあると感じています。
N 取:
確かに、そうだね。私も20代の時に大きなプロジェクトを任されて自信をつけることができたし、こうしてマネージャーの立場になっても、やりたいと思うことにチャレンジさせてくれる。“これしかやっちゃだめ”という決まりはないので、可能性は無限にありますよ。これからはグローバルビジネスも強化していく方針なので、理系だけでなく文系の学生さんも含め、やる気と元気と根気のある方に入社してもらいたい。先輩方がしっかりフォローしてくれるので安心して飛び込んできてもらいたいですね。
S 田:
若い社員の芽を摘むことがない会社、ひいては、仕事をしていて“面白くない”“つまらない”ということがない会社だと思っています。巴工業の社員になるために、こうでなくてはならないという条件は特になくて、チャレンジする気持ち、こうなりたいという姿を明確にイメージできてさえいれば、それに向かって頑張っていける会社だと思います。ぜひ志望してもらいたいですね。